こんにちは。五反田店舗運営スタッフの「タカティン」です。
突然ですが、私は五反田という街が好きです。昼と夜でまるで別の顔を見せるこの街には、他の繁華街にはない独特の空気があります。
今回は、そんな五反田の魅力や歴史について、最近読んだ一冊の本をきっかけに感じたことを書いてみようと思います。
五反田には独特の空気がある

JR五反田駅の改札を抜けた瞬間。あの独特な空気感が一気に流れ込んできます。
昼は、スーツ姿のサラリーマンが忙しそうに行き交う街。そして夜になると、ネオンが灯り、街の雰囲気は一変します。
飲み屋の笑い声。客引きの声。アジアンエステのお姉さんの呼び込み。雑多で少し怪しく、でもどこか人間味がある。そんな空気感が、私は好きなんです。
五反田は、歌舞伎町ほどギラギラしていません。池袋西口ほどカオスでもありません。でも、確実に「夜の街」の顔を持っています。
この、絶妙なバランス感覚こそ、五反田最大の魅力なのではないかと勝手に思っています。
「世界は五反田から始まった」という本

そんな五反田を歩いていたある日。西口のブックオフで、ある本を見つけました。
そのタイトルが……『世界は五反田から始まった』でした。正直、最初に思った感想は、「主語デカすぎるだろ」です(笑)
五反田規模の街が、世界の始まりを名乗るインパクト。でも逆にその勢いに惹かれて、気づけばレジへ持っていっていました。
軽い気持ちで読み始めたのですが、これがかなり面白かったんです。そしてそこで知ったのが、自分の知らなかった五反田のルーツでした。
私はそれまで、五反田に対して「オフィス街」「風俗街」という、かなり表面的な印象しか持っていませんでした。ですが昔の五反田は、全く違う街だったそうです。
昔の五反田は“工場の街”だった

かつての五反田は、町工場が集まる労働者の街でした。
旋盤の音。金属の匂い。油まみれの作業着。決して華やかではないけれど、日本のものづくりを支えていたエネルギーが、この街にはあったそうです。
そして、労働者が集まる場所には、昔から必ずと言っていいほど、風俗文化が存在していました。
これは善悪ではなく、歴史的・文化的に見ても、切り離せない関係だったのだと思います。過酷な労働。長時間労働。低賃金。そんな日々を生きる人々には、息抜きや癒やしが必要だった。
酒場、赤線地帯、遊郭——形は時代ごとに変われど、「労働と慰安」は常に隣り合わせに存在してきたわけです。時代ごとに形は変わっても、「労働」と「慰安」は、常に隣り合わせだったのだと思います。
五反田は“働く人間の街”だった

つまり五反田は、労働が街を作り。労働者を支える娯楽が街を育て。現在の「昼と夜の二面性」を持つ街になった。
そう考えると、今見えている五反田の景色も、ただの繁華街には見えなくなってきます。
昼間、忙しそうに歩くサラリーマン。夜、ネオンに照らされる無料案内所。その間に並ぶ古い雑居ビル。全部が地続きなんですよね。
昔は工場だった場所が、今ではオフィスビルになっている。作業着がスーツに変わっただけで、「働く街」という本質は変わっていない。そう感じました。
働く人がいる限り、ストレスも生まれます。そして、その受け皿として、夜の産業も存在し続けてきました。
そう考えると、五反田の風俗文化も、単なる享楽ではなく、ある意味で働く人を支えてきたインフラの一つだったのかもしれません。
「世界は五反田から始まった」の意味

本を読み終えた今なら、あの大きすぎるタイトルも、
少し分かる気がします。
もちろん、本当に世界の始まりという意味ではありません。でも、「働く人間の営み」という意味では、五反田は一つの縮図なのかもしれません。
今日もまた、五反田の街ではサラリーマンが歩き、どこかで客引きの声が響いています。そんな光景を見ながら、私は思います。
この街は昔からずっと、働く人間と共に呼吸してきたんだな、と。




